渚のお釈迦サマー

渚のお釈迦サマー

実に適当なブログです。

夏ってさ、寂しがり屋なんだよ。

今週のお題「夏を振り返る」

 

 振り返れば夏がいた。

 もう終わった、と安堵していた。

 自分は冬生まれで、そのせいなのか、よくよく考えたらわからないが、夏はしんどい。

 暑さのせいで、頭痛はするし、体はだるい。

 汗も出る。奴らは「出ないでよ!」と言っても出てくる。よりいっそう出てくる。嫌がらせなのかもしれない。

 そんな嫌がらせ大好きな夏に、ある日別れを告げられた。

「さようなら。また会いましょう」

 夏はそう言って、去って行った。不思議と悲しくなる。

 そして、次の日、秋が「こんにちわ」と言ってきた。久しぶりに会った秋は、切なさに溢れている。

 自分はそれに「1年ぶりですね」と返答した。待ち望んだ秋に高揚し、自然と声が弾んだ。

その時は、もうTシャツも終わりか、と哀愁を漂わせたりもした。何だかんだあったけど、悪い奴ではなかったな、と思い耽ながら。

 すると次の日、なんと、あの夏が「こんにちは」してきやがった。「すいませーん。忘れ物しちゃってー」とか何とか言いながら。

 夏と共に、汗が再び出てきて、自分の体に粘っこく絡んだ。苛立ちが、以前の悲しみをノックアウトした。

 戻ってくるの早くない?結婚5回目ぐらいの長女よりも早い出戻りだよ。

 なぜ?の前に、まずは殴ろう、と思った。この日の為にとっておいた渾身の一撃を喰らわそう、と思った。

 しかし、相手は季節という最強種族。

 ドラクエで言えば魔王、ワンピースで言えば四皇、ドラえもんで言えばギガゾンビ。そんな奴にたちうち出来る筈がない。ギガゾンビはちょっと違うか…

 仕方なく自分は夏を受け容れた。

 それはひと夏の、行きずりの男女関係によく似ていた。